宮城県地域医療構想 みやぎ安心医療の未来づくり

みやぎ安心医療の未来づくりとは

少子高齢化が進んでいる現在、私たちの身近な医療環境も見直しが必要になっていることをご存じですか? 宮城県でも、すべての人が安心できる地域医療環境をつくるため、「みやぎ安心医療の未来づくり」に取り組んでいます。

宮城県の4つの医療圏

宮城県の4つの医療圏

宮城県が抱える課題

高齢化により入院の需要と病床機能の
バランスの悪化が課題となっています。
現在、急な病気やけがに対応する急性期病床が
過剰であり、病院の経営が悪化する
要因にもなっています。

  1. ❶急性期病床が過剰

    仙台医療圏では、
    現在、急性期病床が約40%過剰な状況です。

    急性期病床40%過剰(仙台医療圏)

    急性期病床 40%過剰

    (仙台医療圏)

    急な病気等の治療
  2. ❷回復期病床が不足

    回復期病床が不足しており、
    現在の2.4倍もの病床が必要な状況です。

    回復期病床 2.4倍必要(仙台医療圏)

    回復期病床 2.4必要

    (仙台医療圏)

    リハビリ等
    回復期病床が不足

病院機能の集約化・
適正化
対策例

すべての人が
適切な医療を受けられるようにするために、
病院機能を見直し、集約化した上で、
適正に配置することが必要になっています。

  1. ❶病院内で病床数のバランスを見直す

    病院内で病床数のバランスを見直す

  2. ❷複数の医療機関で機能を分ける

    複数の医療機関で機能を分ける

宮城県で
進めている取組み

これらの問題を解決するため、宮城県では、
病院再編の取組みの一つとして
仙台赤十字病院・県立がんセンターを
名取市に統合・移転することを進めています。

仙台赤十字病院 病床数:389床 築年数:42年/県立がんセンター 病床数:383床 築年数:31年

統合・移転で
地域医療の環境を改善

  1. 目的1
    病院機能を集約

    過剰となっている急性期病床を減らし、
    病院機能を集約。
    限られた医療資源を有効に活用することで、
    持続可能な地域医療体制の構築へ。

    過剰分を減らす

    限られた医療資源を有効に活用し、
    持続可能な地域医療体制の構築へ

  2. 目的2
    救急搬送時間の短縮

    県平均よりも約8分
    長い、名取・あぶくま
    地域の救急搬送時間の短縮も
    目指しています。

    県平均より約8分長い

    令和5年実績

    拠点病院の整備で、
    救急搬送時間を短縮

仙台医療圏の病院再編に関する
QA

地域医療構想

Q1 県は、急性期病床が過剰と言っていますが、
その根拠は何ですか。

国は平成26年に医療法を改正し、全都道府県に対して、2025年時点の必要病床数を定めた「地域医療構想」の策定と、医療機関に対して病床機能を毎年報告させることを求めております(この報告を「病床機能報告」と言います)。
宮城県は平成28年に「宮城県地域医療構想」を策定し、国から示された方法により、県内4つの医療圏における高度急性期、急性期、回復期及び慢性期(※)の必要病床数を定めました。
令和6年度の病床機能報告によると、急性期病床については、4つの医療圏全てで必要病床数よりも多くなっていることから、急性期病床数は過剰であると説明しています。
一方で、回復期病床は不足しています。
※高度急性期・急性期機能:病気を発症して間もない時期などの患者に対し、状態の早期安定化に向けて、医療を提供する機能。高度急性期では、集中治療室での治療など、特に手厚い医療が必要な患者に対応する。
回復期機能:急性期の治療を終えた患者の在宅復帰に向けた医療やリハビリを提供する機能
慢性期:長期にわたり療養が必要な患者を入院させる機能

(参考)各医療圏の病床機能の過不足(出典:令和6年度病床機能報告)
病床機能区分区域名
仙南区域仙台区域大崎/栗原区域石巻・登米・
気仙沼区域
急性期61床過剰2,015床過剰399床過剰602床過剰
回復期56床不足2,259床不足234床不足477床不足
Q2高齢化で入院する人が増えると聞きました。
なぜ病床を減らすのですか?

たしかに高齢化の進展により、今後も医療需要が増えることが予測されています。しかし、将来需要が増えることを考慮してもなお、急な病気やけがに対応する急性期の病床が多すぎる状態です。また、医療技術の進歩により治療のための入院期間が短くなっているため、早期社会復帰に向けては、リハビリなどの医療が重要となります。しかし、その機能を担う回復期病床が現在不足しております。
更に、生産年齢人口が減少するため、例え病床を増したとしても、それを支える医師・看護師等の医療スタッフを確保することが、ますます困難な状況になることが想定されることにも留意が必要です。

Q3急性期病床が多く、
回復期病床が少ないと何が困るのですか?
ベッドの総数が変わらなければ、良いのでは?

一般的に急性期病床の方が回復期病床よりも、医療スタッフを手厚く配置する必要があります。回復期病床の不足により、回復期病床への入院が望ましい患者が急性期病床に入院している実態があるとすれば、医療・看護がそれほど必要がない患者に対して手厚い体制をとっていることになり、限りある医療資源が効率的に活用できていない可能性があります。
今後、少子化による労働者人口の減少により、病院で働く医療スタッフの人数も減少していくことが予想されます。このままの状態が続けば、将来、病院のスタッフが足りないため、入院が必要なのに入院できないといった状況が起こるかもしれません。
そのため、多すぎる急性期病床を減らし、余裕が生じた医療スタッフを他に振り分けるなどにより、回復期病床や慢性期病床を増やして、病院の機能と人材のバランスを見直すことが必要となります。

Q4回復期病床を増やすために、
県ではどのような取組みをしていますか?

急性期病床を回復期病床に転換する医療機関に対して、転換のための費用の一部を補助するなどの支援を行っています。

仙台医療圏の病院再編

Q5なぜ仙台赤十字病院は
仙台市ではなく名取市に移転するのですか?

名取市に移転する理由は大きく2つあります。 1つ目の理由は病院の経営状況です。仙台市内は仙台赤十字病院と同水準の医療を提供する病院が多いため競争が激しく、全体的に厳しい経営を強いられており、仙台赤十字病院によると、近隣の病院との競合などが一因となり、かなり厳しい経営状況に置かれているとのことです。なお、仙台赤十字病院では過去に現地を含む仙台市内での建替計画を検討したことがありますが、病院を維持していくための経営的な課題(採算性)に加え、土地の制約や適地が見つからないなど、様々な理由から建替計画を断念した経緯があります。
2つ目の理由は医療提供の地域バランスを良くするためです。仙台医療圏(仙台市を含む6市7町1村)では、仙台市内に病院が集中しています。例えば救急医療については、現状、仙台医療圏内の南側に位置する名取・あぶくま地域において救急車を受け入れられる医療機関が少ないため、多くの患者が仙台市内の医療機関に搬送されている結果、搬送時間が長くなっています。そのため、今回の再編で仙台赤十字病院を名取市に再配置し、地域の中核的な医療機関として地元に貢献することで、仙台医療圏内の地域間のバランスを良くするとともに、搬送時間の短縮にもつなげていくことを目指しています。

Q6移転・統合ではなく、
名取市に新しく病院を建てればよいのではないですか?

名取・あぶくま地域に不足している救急や災害に対応する病院は、急性期の機能が中心です。仙台医療圏全体では急性期病床が過剰であることから、仙台医療圏の中に急性期病床を有する病院を新たに設置することは、基本的に困難です。
また、仙台医療圏の全体の病床数は、既に計画されている分も含めれば、地域医療構想上の必要病床数に達しているため、新たな病院を設置することを認めることは、困難な状況です。

Q7仙台市は救急搬送の件数が増加していて、病院で受け入れてもらうまでに時間がかかると聞きました。
仙台市から病院を減らして、市内の救急医療がひっ迫しないのですか?

名取市に移転する新病院では、これまで名取・あぶくま地域から仙台市内に運ばれていた救急搬送を受け入れることで、仙台市内への流入を減らすとともに、引き続き仙台市内からも搬送を受け入れます。
また、必ずしも「急性期の病院(病床)が減る=救急搬送の受入れが減る」わけではありません。仙台市が市内の医療機関に対して行ったアンケート調査によると、医療機関が受け入れを断るのは、単にベッドが足りないのではなく、ベッドはあっても対応できる医師がいないなどの理由が多いのが実情です。そのため、救急車の適正利用を図ることを前提としつつ、救急専門医を配置するなど、各病院の救急受け入れ体制を強化することで、増加していく救急搬送に対応することが必要です。

Q8病院の移転後、これまで利用していた人は
変わらず利用できますか?
アクセスが不便になるのでは?

新病院の具体的な機能や規模、診療体制については、現在各病院と協議をしているところですが、現在利用されている方になるべく支障が生じないよう、病院とともに対応を検討していきます。また、新病院を通るバスの運行など、交通手段の確保についても、今後、関係自治体との協議が行われる予定です。

Q9病院の統合でがんセンターが
県立病院でなくなると聞きましたが、本当ですか?
がん医療の質が低下するのでは?

統合新病院は仙台赤十字病院を運営している日本赤十字社が運営することになりますが、これまでがんセンターが担ってきたがん医療については引き続き新病院でも担っていくこととしています。
なお、具体的な機能は今後の協議により決まっていきますが、県内でがん医療を行っている他の病院との役割分担・連携を図ることで、県全体のがん医療の水準を確保できるよう取り組んでいきます。

Q10再編について県は地域の住民や
病院利用者の意見をちゃんと聞いていますか?

県では、これまで地域医療構想に関するセミナーや、病院再編に関する地域説明会等を開催しており、県の取組みについて説明するとともに、地域の方や病院利用者の方の御意見を伺ってきました。今後も皆様の御意見を丁寧に拾い上げながら、再編の取組みを進めていきます。

宮城県は、今後もみなさまから
さまざまなご意見をお聞きしながら
「地域医療構想」の取組みを
進めてまいります。

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